水生生物による水質の判定
川の中にはたくさんの生きものがすんでいます。川の中にすむ生きものの種類は水の温度や汚れの程度によりちがいがあります。水生生物の調査は、その性質を利用して、その川にすむ生きものの種類を調べることにより、川の環境の状態や水質を判定するものです。川の環境の状態や水質を私たちにおしえてくれる生きものを「指標生物(しひょうせいぶつ)」といいます。
高森町では、環境省・国土交通省が実施する全国水生生物調査(せせらぎサイエンス)に毎年参加登録し、調査結果を報告しています。調査対象河川は大島川とし毎年同じ場所で観察して環境の変化をモニタリングしています。
水生生物観察会は、川の生きものを採集、観察して身近な川の環境を知る学習の機会であるとともに、川とのふれあいが体験できる楽しい調査です。
令和7年度水生生物観察会
今年度の、せせらぎサイエンス「水生生物観察会」は8月8日金曜日に開催しました。観察場所は、例年と同じ、町内を流れる一級河川大島川の下流と上流の2地点(定点観察場所)です。参加者は9名(内子ども6名)でした。 講師は天竜川総合学習館「かわらんべ」の中村貴俊さんです。
大島川下流の採集、観察の様子
始めに、下流観察地点を調べました。ここは、大島川が天竜川に合流するすぐ手前の場所です。講師の中村先生に採集の方法を教えてもらうと、参加者はたも網とバケツを持って川に入ります。川の中の石や川岸に生える草の下流側にたも網を置き、石を動かしたり草を足で踏んで、石の下や草の中にひそんでる生き物を採集します。
観察・水質判定
ブユ類やサワガニ、カワニナ、コオニヤンマのやご等を捕まえました。国(環境省・国土交通省)の指標から、きれいな水(水質階級Ⅰ)と、ややきれいな水(水質階級Ⅱ)にすむ生き物でした。きれいな水にすむ種類の生き物がより多く見つかったため、大島川下流はきれいな水(水質階級Ⅰ)と判定しました。


大島川上流の採集、観察の様子
続いて、上流観察地点に移動しました、ここは、天白公園の500m程上流、天竜川合流点からの高度差は250mあります。ここは大島川が山から人里に出てくる場所で、これより上流には数件の人家しかありません。川の水は夏でも冷たく、下流に比べ大きな石が目立ちました。

観察・水質判定
カワゲラ類やカゲロウ類、ナミウズムシの他、多くの生き物を見つけました。国の指標から、きれいな水(水質階級Ⅰ)にすむ生き物がほとんどで、大島川上流は、きれいな水(水質階級Ⅰ)と判定しました。


水質の判定結果
水質の判定結果は、上流、下流とも同じきれいな水(水質階級Ⅰ)でした。しかし、採集した生き物の種類や数には大きな違いがみられました。上流ではきれいな水(水質階級Ⅰ)の指標生物ばかりでしたが、下流ではきれいな水(水質階級Ⅰ)の指標生物とほぼ同数のややきれいな水(水質階級Ⅱ)の指標生物も採集されました。これは、水温と水中の酸素の量、水の汚れのもとになる水にふくまれる栄養分の量の違いによるものです。また、水生生物はその場所の過去の水質の影響を長く受けているため、以前の水質を推定することもできます。
人の暮らしよる、水質や生き物の違いや影響、上流と下流での川の違いを感じながら体験学習ができました。参加者からは、「これからは水を大切にして、汚さないように生活したい」といった感想が聞かれました。
今後も環境水道課では、環境モニタリングとあわせ、自然環境を体験をとおして楽しく学ぶ取り組みを企画していきます。
今までの調査結果のまとめ

大島川下流
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大島川上流
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