8月6日の広島平和記念式典開催に併せて、8月5日から7日まで第35回「平和へのかけはし使節団」を広島へ派遣しました。
平和へのかけはし使節団派遣の様子を報告します。
さあ、広島へ
出発式
5 日、丸山公園平和の丘にて行われた出発式では、団員の一人が力強い決意表明をしました。また今年は町民の皆様から 10 万羽以上の折り鶴が集まり、お見送りをしてくださった方々から団員へ手渡されました。
広島平和記念資料館
バスに乗ること約9時間、ようやく1日目の見学場所である広島平和記念資料館に到着しました。館内は被爆者が生前使用していた遺品や、当時の惨状を伝える数々の写真や絵に触れていました。団員の多くは館内の隅々まで見学し、被爆者が残した言葉をじっくりと読み、メモを取っていました。
広島平和記念式典
8月6日、広島市平和記念公園で開催された「広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式」に参列しました。
80年前、広島市に原爆が投下された午前8時15分に合わせて参列者全員で黙とうを行いました。
新聞やテレビでは感じ取れない、会場全体を包み込む張り詰めた空気と厳かな雰囲気を肌で感じました。 世界中からこの日のために多くの人が参列しており、中々経験することができない貴重な時間を過ごせました。
語り部懇談
続いての語り部懇談では家族伝承者である森河伸子(もりかわ のぶこ)さんのお話をお聞きしました。森河さんのお母様、河野きよみ(こうの きよみ)さんは被爆者であり、 スライドを使って当時の写真や、河野さんが見たものを描いた絵を見せてくださり、非常に貴重なお話をお聞きすることができました。
折り鶴奉納
平和記念公園内の「原爆の子の像」の周囲には「折り鶴台」があります。
出発式で町民から預かった折り鶴、約 10 万羽を団員全員で奉納しました。数が多く運ぶのも大変でしたが、団員全員で協力して無事全羽奉納することができました。
お昼ご飯
広島のグルメと言えば広島焼き!広島風お好み焼きの生みの親「お好み焼きみっちゃん総本店」へ。高森ではなかなか食べられない蕎麦入りのお好み焼きは、とてもお腹いっぱいになりました。広島の食文化も体験できました。
被爆建物見学
昼食を終え、午後は原爆の影響を受けた建物の見学をしました。爆心地である島病院、世界遺産にも登録されている原爆ドーム、爆心地から最も近い小学校として知られる本川小学校を見学し、写真を撮ったり、目に焼き付けたりしていました。
演劇鑑賞
続いて広島市立舟入高等学校演劇部による演劇を鑑賞しました。平和の大切さ、戦争の悲惨さ、身近なことからできることなど演劇を通して学ぶことができました。演劇終了後インタビューを受けた団員もおり、戦争を体験していない若い世代が平和へ願いを自らの言葉と体で表現した姿に、団員全員胸を打たれているようでした。
献花
団員 21 名が白い菊の花を一輪献花しました。8 月 6 日時点で原爆死没者名簿には 34 万人 以上の記載があります。献花を捧げ、静かに祈りを捧げることができました。
灯篭流し
夕食を終えたあとは灯篭流しの見学を行いました。色とりどりの灯篭はとても幻想的であ りながら、心に深く刻まれる美しさがありました。
帰りのバスで
広島を後にし、バスの中で団員一人ひとり3日の感想を言ってもらったところ、素晴らしい感想が寄せられ、団員 21 名それぞれがとても有意義な時間を過ごせていたように感じ ました。
帰町式
バスが高森に到着すると団員の保護者や、役場の職員など温かく迎えてくださりました。 団長を務めた細江昭(ほそえ あきら)さんは、学んだことを少しずつ消化しながら、今後の生活につなげていきたいと述べました。
団員はこの 3 日間で高森町ではできない貴重な体験をしてきました。学んだことを家族や友人に伝え、平和を実現するために小さなことから行動してほしいと思います。
多くの皆さんにご協力いただき、すべての行程を無事に終えることができました。
ありがとうございました。